2006/11/1〜2
「アジア防災教育子どもフォーラム」を協力

「アジア防災教育子どもフォーラム (Asian Youth Forum for Disaster Reduction Education)」 開催

2006年11月1日〜2日、和歌山にて、日本を含めたアジア8カ国の高校生が集い、「アジア防災教育子どもフォーラム」が開催されました。

■ 主催

アジア防災教育子どもフォーラム実行委員会、和歌山県教育委員会、財)ユネスコアジア文化センター(ACCU)、稲むらの火協議会

■ 協力

特活)環境防災総合政策研究機構、NHK和歌山放送局、アジア防災センター、学校法人立命館

■ 後援

内閣府、総務省消防庁、外務省、文部科学省、国土交通省、気象庁、環境省、日本ユネスコ国内委員会、国際協力機構(JICA)

■ 会場

和歌山県民文化会館・ホテルアバローム紀の国

■ 開催趣旨

日本においては、東海・東南海・南海地震の危険性が強く指摘されており、とりわけ太平洋に面した地域において、津波による甚大な被害が予想される状況にあります。アジア諸国においても2004年12月に発生したスマトラ沖地震に伴うインド洋大津波により、未曾有の大惨事となりました。国際連合をはじめとして、防災教育の推進などを通じて被害軽減のための国際協力が進められていますが、アジア諸国においてはまだまだ連携等は十分とはいえない状況です。

日本には「稲むらの火」という、防災知識及び適切な対応行動によって多くの人命が救われたという故事があり、小泉八雲により逸話としての書き換えを通じて、教科書にこれが掲載され、多くの子どもたちに読まれてきました。今回、稲むらの火のふるさとである和歌山の地において、「私たちアジアの仲間が未来を作る−災害に負けない社会作りに自分たちができること−」をコンセプトとして、議論を深め、情報発信を行うために、「アジア防災教育子どもフォーラム」が開催されました。

[写真1 - ロビー]
会場の県民文化会館ロビーには、子どもたちから寄せられた防災メッセージ・絵手紙・防災教育実例等の展示紹介がされました。
[写真2 - フォーラムメイン]
地元和歌山や中越地震の被害にあった新潟県の高校生代表が、バングラデシュ・インド・インドネシア・マレーシア・フィリピン・スリランカ・タイの高校生と交流を深めました。
[写真3 - 津波写真展1 ・ 2]
フォーラムにあわせて、会場の県民文化会館ではインド洋大津波の写真展も開かれました。
[写真4 - CeMIブース]
CeMIも北海道有珠山などでの取組を展示で紹介しました。
[写真5 - 河田理事長ご講演]
当法人理事長の河田先生が「被害を少なくする減災社会に向けて」と題して、講演を行いました。正確な知識を持つことがいかに防災につながるか、さらには日本ではどのような減災の取組がなされているかということに関して、ご説明いただきました。
[写真6 - 和歌山宣言作り]
日本の高校生代表及びアジア各国の高校生が、世界に発信するメッセージ「和歌山宣言」作りをしました。
 

このフォーラムにあわせて、CeMI監修(和歌山県教育委員会企画発行)の絵本、 『津波からみんなをすくえ!−ほんとうにあった 「稲むらの火」』 が発行されました(文溪堂、B5版、32ページ、1200円)。「稲むらの火」のお話にあわせて、CeMIが監修した地震・津波の豆知識、及び防災知識の解説が入った、防災教育の教材として作成しました。

この本は、今回フォーラムを主催した団体の一つである財)ユネスコアジア文化センターを通じて、英語版(CeMI訳)が出版された後、世界各国語に翻訳されることになっています。防災・減災社会構築の取組が、CeMIの取組が、和歌山から、子どもたちの交流を通じて、世界に広がっていくことを期待して止みません。